みなさん、こんにちは。
3月になると、急に心が春めいてくるのは私だけでしょうか。
あと少しで気温も上昇し過ごしやすい季節となります。
さて、漢方の世界では春は「肝」の季節です。
ですが「肝」って何よ?って思いますよね。
なので、少々堅苦しいお話ですが説明をしておきます。
春が「肝」の理由
漢方の世界では先人たちが体内に存在する「気」「血」「水」を、体調をチェックする3つの重要なものさしとしてきました。
また、宇宙に存在するすべてのものを「木」「火」「土」「金」「水」として自然界の代表的な5つに分類しました。これが「五行説」です。
そして、人間も自然界の一部だと考え五行説の考え方を人間の身体にあてはめ、五行にあわせて「肝」「心」「脾」「肺」「腎」として身体を支える5本柱として重要視するようになりました。これが「五臓」という考え方です。
そしてその五臓には自然の季節が対応します。「春」「夏」「長夏」「秋」「冬」これが5季です。
下図を参照してください。
先人たちは宇宙、自然界、身体をこのように分析し健康チェックのために利用してきたのです。
これらの五臓は、西洋医学での臓器とは異なり、身体を支える働きやしくみのこと。
それぞれ西洋医学の臓器の名称からとったものですが、イコール臓器ではなく体内での働きだとご理解ください。
「肝」の働き 3つ
ここで、「肝」の働きをお伝えすると、大きく分けて3つ。
- 血液の貯蔵や血管内の血流量を調整する。
- ストレスへの対応、情緒の安定など自律神経に関与する。
- 目、筋肉、靭帯、筋膜や腱、爪の機能を調整する。
そして、春は「肝」の働きに様々な影響が及びやすい季節と言われており、次のような症状が出やすくなります。
- 目覚めが悪くスッキリしない。日中も眠い。
- イライラする。
- 怒りっぽい。
- 気分が落ち込んだり、不安感が強くなる。
- 食後に胃腸が重い。
- 胸や脇のあたりが張る。
- 頭痛や肩こりが多い。
- 目が疲れやすい、充血する。
- まぶたが痙攣する。
- 足がつる。
- 耳鳴りがする。
- 爪がもろくなる。 などなど・・・。
いつもはそんな症状はないのに、春にこれらに該当する症状があるようでしたら「肝」の働きが低下しているのかもしれません。
「肝」の働きを正常に戻すには?
では、そんな症状が現れたときの対処法はと言うと・・・
- 規則正しい生活とバランスの良い食事。
- 睡眠時間の確保。 可能なら7時間。最低6時間。日付が変わる前に眠りましょう。
- ストレスに対する工夫。趣味などの楽しい時間をつくる。心の持ちようも。
- 適度の運動。
- 身体を冷やさないように注意する(これは年間共通)。
- PCやスマホの使いすぎに注意。寝る前は厳禁。空や景色など遠くを見る。
こんな工夫をしてはいかがでしょうか。
それでもどうしても体調が改善しない場合は、漢方薬やサプリメントに助けて貰う方法もあります。
最後に
毎日のように報道されている戦争の映像、コロナの感染状況などそれだけでストレスになる日々ですよね。
でも春は発芽の季節であり可能性に胸躍る楽しい季節です。
暮らし方を上手に工夫して楽しい日々を過ごしましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さんの笑顔あふれる毎日を心からお祈りしています。