還暦にて

祝い橋

皆さま、こんにちは。金巻です。久しぶりに、こころ通信をお届けします。
気がつけば、今年も残すところあと一ヶ月あまりとなりました。 皆さまにとって、この一年はどのような時間だったでしょうか。

私ごとではありますが、今年、60歳という節目「還暦」を迎えました。自分にはまだ先のことだと思っていたのですが、振り返れば本当にあっという間にその時は来ました。 先輩や友人、そして家族に祝ってもらい、改めて「自分はなんて多くの人に支えられているのだろう」と感謝の念が心から湧いて来ました。

還暦を機に、久しぶりに家族揃って伊勢神宮へ旅行にも出かけました。これまで大きな病気もせず仕事を続けてこられたことへの感謝と、これからも謙虚に、まっすぐに生きていくことを神前で誓ってきました。

宿泊先での夕食では恒例の赤いちゃんちゃんこと帽子を身につけ、家族と記念写真も撮りました。赤には魔除けの意味があり、還暦は“暦が元に還る”、つまり「生まれ直し」を象徴するそうです。これから先も、健康に気を配りながら、心新たに日々を積み重ねていきたいと思っています。

伊勢神宮の参道を歩いていると、ふと目に止まったのは何百年も静かに佇む一大木の数々でした。幹には無数の傷があり、ところどころ苔むしているのに、その姿はどこか凛として、それぞれの存在感に圧倒されました。大木に成長するにはどれほどの時間が経過してきたのだろう・・・。その時、“誠実に積み重ねた時間は、必ず形になって残る”という、思いが心に湧き上がってきました。実に勝手な解釈かもしれませんが汗。

華やかではなくても、派手ではなくても、今日できることを、今日できる範囲で丁寧に続けていく。その積み重ねが人をつくり、お店をつくり、未来をつくっていくのだと—— 大木に語りかけられたような気持ちになりました。
私の60年もまた、両親にいただいた命、家族の支え、仲間とのご縁、 そして何より、日々当店をご利用くださるお客様の存在に支えられてきました。 店頭で交わす何気ない会話や、お心遣いの言葉が、私にとってはいつも大きな励みです。
改めて、この一年を振り返り、心より感謝申し上げます。

どうぞお身体を大切に温かくお過ごしください。
来年も皆さまのお役に立てるよう、誠実に努めてまいります。
おかげさまで、当店は創業70年目に突入しました。   
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

金巻 裕

祝い橋

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