寒くなりました。店長のマッキーです。
仕事柄、多くの方から健康上のお悩み相談を受けます。その症状が発現するに至ったのには必ず理由があります。その方のそれまでの生活環境つまり食生活や運動状態や睡眠などその要因は様々。そしてすべての方に共通の要因として必ずあげられるのがストレス。
生きていく上でストレスは必ずついてくるもの。自分の思考というものが健康になるための大切な条件になることはいうまでもありませんよね。目の前の出来事をどう捉えるか。ちょっとした工夫で少しでもストレスが軽減できたならば嬉しいことです。先日、ある住職様の講演録を読んでいてとても参考になりましたので皆様にもお伝えします。
お釈迦様はそのお経の中に、幸せに生きるための方程式を残しています。
「仏教を深く学ぶと、○○を持てるようになる」 というものです。
さて、○○に当てはまる言葉は何だと思いますか? 「希望」とか「愛」という言葉が思い浮かびます。
実は、ここに当てはまる言葉は
「疑い」 だそうです。
「仏教を深く学ぶと、疑いを持てるようになる」が、正解とのこと。
人は誰しも「自分が正しい」と思って生きています。だから人と意見がぶつかると、「相手が間違っている」と思うのです。でも仏教を学ぶことで、人と意見が異なっときに、「私のほうが間違っているのかも?」と自分を疑うことができるのです。皆がお互いにそのような考え方をすれば世の中から争いが少しずつなくなっていくのかもしれませんね
そして、「自分から○○を引いて●●を足すと、幸せになれる」 という方程式もあります。
私は今年50歳になりましが、50歳だったら50年間、ずっと幸せを求めながら生きてきたと言っていいと思います。しかしながら、幸せの意味も分からない子どもたちのほうが何だか幸せそうに生きているように見えませんか?
そして逆に、大人のほうが幸せから遠ざかっている気がするのは私だけでしょうか?
それは大人がこの方程式に反しているからだそうです。
この方程式の正解は、
「自分から『怒り』を引いて『感謝』を足すと幸せになれる」 です。
私たち大人は、怒りを手放せないから幸せから遠ざかっているとのこと。
ではなぜ、怒りを手放せないのでしょうか? それは、誰もが自分なりの真実を持って生きているからです。その「真実」に反することが起こった時、それが怒りとなるのです。
怒りを減らすのは至難の技。我慢しようとすると、まさにストレスが溜まってしまうわけです。
仏教の教えによると、次の考え方を身につければストレスは軽減するというのです。
たとえば、太平洋にいる人に「今どこ?」と聞くと、「海にいます」と答えるでしょう。でも、そこに住んでいる魚に聞くと、「ここは僕の家です」と答えるでしょう。魚を食べるために飛んできた海鳥たちは、「ここは食堂です」と答えるでしょう。
人は「海」と言い、魚は「家」、海鳥は「食堂」と言うのです。では、どれがいったい正しいのでしょう? これって全て正しいですよね。みんなが違う意見なのに、全部100パーセント正しいのです。
なぜこういうことが起こるのかというと、それは生きてきた環境や受けてきた教育が違うからです。
それが「あなた」と「私」ということなんですよね。
違う教育を受け、違う環境で育ち、違う言葉に包まれて育っている。だから同じものを見ても、違う判断をするのです。でも私たちは「私が正しい」「これはどう考えても海だ」と相手を否定し、怒りが生まれるのです。
時には自分の正しさを疑い、相手を認めることがストレス軽減の得策であり健やかに穏やかに暮らすコツのようです。人を変えることなんてできることではありません。そうであれば自分の思考を変えればいいというわけです。
小さなことかもしれませんが、お金もかからない一つの健康法として頭の片隅に留めていただき、日頃の思考の良い癖にしていただければ幸いです。職場、夫婦など身近な環境の中で実践してみてはいかがでしょうか。