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【こころ通信】 男とタヌキの物語 2013年9月号

 昔むかしあるところに怠け者の男が住んでいました。
 男は働くことが大嫌いでいつもラクすることばかり考えていました。ある日、山から下りてきた一匹のタヌキが男の前に姿をあらわし、男に向かって質問しました。「ねぇ、仕事って楽しい?それとも大変?」男は不機嫌な顔で答えました。

「そりゃあ大変に決まってるだろ!」「どうしてそんな大変なことするの?」「仕事しなきゃごはん食べられないからさ」男は答えました。
「おかしいなぁ。僕仕事してないけど毎日ごはん食べてるよ。」「そりゃお前は動物だからだよ」「おかしいなぁ。人間だって動物じゃないの?」「仕事しなきゃ幸せになれないの!」「でも僕仕事してないけど幸せだよ。どうしてかなぁ?」「だからお前は動物だからだよ」「やっぱりおかしいなぁ。人間も動物じゃないの?」「お金がなきゃ、いい生活ができないんだよ!」それを聞いたタヌキがボソッと言いました。

 「お金のために働くと仕事って楽しくないんだね。」お金のために働いていないから僕はいつも笑顔でいられるんだね。」「だったらお金のために仕事するのやめちゃえば!」タヌキはそう言って山へ戻って行きました。

 この言葉は男の心に小さなひっかき傷を残しました。
 男が家に帰るとミツバチたちが楽しそうに働いている姿が目に入りました。
男はハチに質問してみました。「なぁなぁ、おまえらハタラキバチはいつも一生懸命働いているけど、仕事って楽しいかい?」「もちろん!楽しいよ!」ハチは笑顔でそう答えました。「どうして?」「僕らが一生懸命働くと女王様がすっごく喜んでくれるんだ。それに僕らががんばって働くとキレイな花がいっぱい咲くんだよ。」「女王様に喜んでもらうためか~。キレイな花を咲かせるためか~。」「僕らは女王様を喜ばせることが好きなんだ。」「それにキレイな花を咲かせることは僕たちの使命なんだ!」「大好きかぁ。使命かぁ」男は考え込みました。

 家に入るとそこには男の母親がいました。母親は病弱で痩せていましたがいつも笑顔を絶やさない人でした。男は母親に尋ねてみました。「なぁ母さん。母さんは俺が小さい頃からずーっと働きづめだったけど辛くはなかったの?」すると母親は笑顔で言いました。「いいえ、これっぽっちも辛いなんて思ったことはなかったよ。」「どうして?」「どうしてって、そりゃかわいいあんたのためだもん。」その言葉が男の心に深く突き刺さりました。

 「こんな自分のために母さんは愚痴ひとつ言わずに、いつも笑顔で働いてくれてたんだ。」「きっと苦しいことや辛いこともあったよね。」男の目から涙があふれてきました。「これからは母さんのためにがんばってみよう。」「俺が母さんに楽させてあげよう。」「今までありがとう!」男は気づいたのです。

 人は、自分のためには頑張れないことも愛する人のため、大切な人のため、誰かのためにだったら顔張れるということを。一年経ったある日再びたぬきが男の前に現われました。「ねぇ、仕事って楽しい?それとも大変?」「そりゃもちろん楽しいさ。お前も仕事した方がいいよ。」男の眼はキラキラと輝いていました。

 働く人には3つのステージがあるそうです。

 お金のため、ごはんのために働く「ライスワーク」 
 その仕事が好きで働いている「ライクワーク」
 そして自分の使命だと思って働いている「ライフワークです。」

 ライスワークをしている人はごはんを食べるため、生活のために働いています。ですからより楽で、より給料の高い仕事を探し、ついつい愚痴や不満を言ってしまいがちで、仕事=辛いものになってしまう場合が多いそうです。
 ライクワークをしている人は自分の好きなことが仕事にできているのでその仕事にやりがいを感じ、仕事に対して楽しみながら取り組むことができます。
 そして、ライフワークをしている人。この人は、人に喜ばれることを生き甲斐にしています。人の役に立つことを積極的に行うため周りに自然と人が集まり、仕事とプライベートの境もほとんどありません。

 仕事を仕事だとは思わない、つまり苦労を苦労だとは思わないのです。よって楽をしたいという考えは起こらないのです。そして逆境に感謝することができ、ピンチをチャンスと捉えることができるのです。

 仕事に関する考え方は人それぞれ。スタートはみなライスワークですよね。今の仕事に打ち込むことでライクワークにそしてライフワークになっていたらとても幸せだと思います。「今の仕事はライフワークです!」と言えた時、見える景色と人生は変わってくるのだと思います。

 

■こころ通信 2013年9月号 

こころ通信201309

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